ホステス家族の本音・兄はこの仕事をどう見てる?

私は一応国立大を出ているので、時々そのことを知った方に
「ご両親が気の毒に。」「親不孝モノ!」
などと言われますが…

水商売は我が家の家業です!

正確には家業”でした”かな、もう母はおらず店もたたんでしまったので。
しかも小学生の頃までのお話。
当時は父が複数の飲食店を経営していて、その中のクラブを母に任せていたのです。

母は美人でスタイルが良くカリスマ性もあり、今でも私の理想像。
特に母が店でシャンソンを歌っている様子はしびれるほどかっこ良く、沢山のファンの方々に囲まれているのを誇らしく思っていました。
その姿は鮮やかに焼き付いたままです。

ところで先日シンガポールで兄に会った時、初めてこの仕事のことについて身内と語り合いました。
ふだん兄は私のやることに一切干渉しないので、妹が夜の世界で働いていることへの本音を聞くのは初めてのこと。

兄曰く、二つの心配事があるそうです。

「一つは単純に、オヤジとベタベタしてんのか?って疑問。」

と言うので思わず笑ってしまった…
兄も人の子で男で、並みの心配をするんだなあと。

でも分かります、一般的なネガティブイメージはこんなものですよね。

「ベタベタなんてしないよ、どんな店だと思ってんの(笑)
うちは本当にいいお店だよ、何なら来てみてよ。」

と言うと、「じゃあいいんだ」と兄。

そしてもう一つは、もっとずっと現実的な内容でした。

引退後はどうする?一生ホステスではいられないでしょ?

ごもっともです。

いずれ転職するなら早いほうがいいだろうし。
それともこの道一本でいって、いつか自分の店を持つつもり?

実はこれ、私が27歳になった時からずっと考えていることです。

以前は自分のお店を持つつもりでした。
でも私は母のようにはなれない。

それに本当にやりたいことは「経営」とは少し違う…。

「ホステスは32歳を目安に引退を考えている。」

「あと二年か。その後は?」

「色々考え中。」

ウソではなく、まったく違う分野にチャレンジしてみたいという思いがあるんです。
それもホステス同様、己の才覚だけが物を言うので大変な職種ではあるのですが。

私はホステスとしては、華であるうちに潔く引退して「やり切った!」と思いたい。

確かに若い娘の教育もやりがいある(コンパニオン時代は現場の最高責任者だった)し、生来裏方体質なのでそれもいいと思う。

でももっとクリエイティブなことをしたいという欲求が最近かなり強まっていて。

そんな話をしていると、兄も意外なことを話してくれました。

「企業に雇われていれば安心とは言えないし、オレも今の会社はいつか辞める。
そうなった時のシミュレーションはしているし、勉強も始めている。」

「起業するの?」

「そのつもり。」

兄は今年35歳。

久しぶりに会ってゆっくり話をして感じたのは、30代をどう過ごしどう働き、どんな準備をしておくかで、人生の後半戦は大きく変わってくるのだということ。

10年先にどうありたいかを明確にしたら、今やるべきことは見えてくる。

いつでも論理的に考える兄らしい台詞です。

同業者のみんなは先のことをどれくらい考えているんだろう?

意外とそんな話にはならないけど、明日の保証のない仕事だからこそ、しっかり考えておかないといけませんね。

それにしても30代って面白いんだな。

人としての実力を最も伸ばせる時期に思えて気が引き締まると共に、なんだかワクワクが止まらない文香です。

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