生理痛とペンタジン

人生で二度、救急車で運ばれたことがあります。

一度目は某所から転落して骨折、即入院でした。

でも二度目は、端的に言うと生理痛です。
ふだんからかなり重いほうですが、医師にも「痛みに強い」と言われるほどなので、まさか救急車を呼ばれる羽目になるとは思いもしませんでした。
しかしその時は尋常じゃない痛みから泣き叫ぶことしかできず、呼吸困難になり同居人が119番したのです。

骨折の時もそうでしたが、人間、絶え難い痛みに襲われると自然に手がグーの形になります。
我慢のため力が入り、爪が手の平に食い込みます。
救急隊の方はまず息をゆっくりするよう言い、合わせてその拳をゆっくり開かせようとしました。
でも自分でもびっくりするほど堅く握っていて、なかなかほどくことができません。
「我慢」で脳内の99%が占められ、手になど意識がいかないんですね。
頭で解っていても指が動かないのは初めてのことでした。
以来、どこかが痛い時、苦しい時にはゆっくり深呼吸しながら、拳を握らないように心掛けています。

さてその日、救急車で運ばれた病院では、魔法のような痛み止めを注射されました。
「ペンタジン」です。
同じように酷い月経困難症に悩む方には、おなじみの鎮痛剤ではないでしょうか。

何が魔法みたいって、その効き方です。
注射された後の気持ち良さ(?)と言ったら…!
嘘のように痛みがすーっと引いて、穏やか~な眠りが訪れました。

以来「ペンタジンという最終手段がある」というのが激痛の際の支えです。

あまりに効くので依存したくなる危険があると思い、ふだんは市販の痛み止め(私には「ノーシンピュア」が一番効きます)を服用していますが、先週久しぶりにペンタジンのお世話になりました。

実は先日、あの地獄の気配があり、早めにタクシーを呼びました。
その日はお店には出られないんじゃないかと思っていましたが、やはりあの薬はすごいです。
再び激痛がしーんと鎮まっていく快感を覚えるとともに、安らかな眠りが訪れました。

そしてなんと、注射の二時間後には営業メールをうてるようになったんです。
ありがたいことにOさんから同伴OKの返信があり、その日の稼ぎを逃さずにすみました。
ペンタジンありがとう。

Oさんは眼光鋭いし、毒舌だし頭が切れまくるし、一見コワイ方ですが、気心が知れていてある意味私が一番甘えられるお客さまです。
だから
「こんな訳で一緒にお酒を呑めないしフラフラしてるけど大目に見てね」
と言うと、
「今日は閉店まで居てやるから、オレの隣でぼーっと座っとけばいいだろ。」
とOさん。
なんという男前発言!!

食事の際も、いつ私が具合を悪くしても誰にも迷惑をかけないよう、個室を用意してくださいました。
「おかしい…今日はOさんがやたらカッコよく見える。
注射の副作用だろうか?」
と言うとどつかれましたが。

ところでペンタジンは強い薬なだけあって、数時間は頭がぼんやりするんですね。
それでいつもより話すスピードが遅くなるのですが、Oさん曰く
「お前はそれくらいでちょうどいい。
ふだんはじゃじゃ馬が過ぎるんじゃ。」

Oさんに言わせるとペンタジンは「文香をおっとり優しい女にする魔法の薬」だそうです。
(ふだんはおっとり系の女の子を鈍くさいと言って好かないくせに)

処方箋なしに買えるそんなお薬が出たら、私だって買いますよ。

スポンサーリンク
レクタングル大
レクタングル大
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル大
紫花油